清水エスパルスシンクタンク

清水エスパルスの試合内容以外の部分、会社の姿勢や選手監督スタッフの評価などを文化人類学的なアプローチで語る。

タグ:J1残留

 

平たく言えば、「J2降格」するとどうなるかについて、2016年の感想等を論じます。

 

○観客動員数は目に見えて落ちました。

 ただ、野次罵声が無くなり、本当にワンチームになった感じでした。

 また、アウェーゴール裏の動員は散々でした。

※でもわざわざ日本平スタジアムまで足を運ぶ人はやはり気合いが違うなと思いました。

○売上は上がりました。

 連日のようにスポンサー締結、増額のお知らせが公式HPで発表されました。

 これが一番の驚きで、降格した際にスポンサーは四散するのではないかと考えていました。

○結構勝てる試合が多く楽しめた反面、負けた時の怒りは倍増しました。

 全体的にミスが多く、カウンターの機会が多かった。

 また、チームの色が様々で、J1より多様性があり、相性というか順位関係なしに負けたり苦戦する時はコロリと負けるのに唖然としました。

○ラストスパートには感動しました。

 私は、松本山雅FCに負けた際に、「残り9試合勝てば逆転できる。」と言っていました。

それは、単なる強がりで、本音は3位狙いだなと切り替えていましたが、小林監督には

勝算があったので、昇格請負人との異名は本当だったと感動しました。

 

こうして振り返ると、意外と良い想いをした印象ですが、一年でJ1昇格を成し遂げたから言えることで、これが2年、3年とずるずる行くとJ2定着パターンも十分考えられました。

 

鑑みるに、今週末の試合はとても重要になります。

残り3試合の対戦相手で唯一の中位グループであり監督の契約更新も発表されたため、来季に向けた編成も意識して戦う可能性があるからです。

そして、こちらの事情で言うと降格争いの渦中にあるうえ、最終節が直接対決となる公算が高いため、その前に勝ち点を積み有利な状況を作って臨む必要があるからです。

 

チケット代値上げだけでなく、来季の席割で安い席は減る傾向にあるため、少しでも明るい材料を提供する意味で、ぜひとも勝って欲しいです。

 

J1からJ2へとカテゴリーを替えるクラブが毎年3クラブ(昨年は2クラブ)あります。
過去の歴史からJ2へ行く理由は概ね3つです。

①クラブの規模が小さく戦力を維持できない。
②世代交代の失敗による戦力低下。
③お家騒動等チームが空中分解する。

①はどうしようもない話で、よくあるパターンとしては大活躍したFW(その他中心選手)を引き抜かれ戦力低下から降格する事例はよくあります。
②長く黄金時代を謳歌したクラブや、Jリーグで広く知られるような看板選手の所属するクラブで、若手有望株や中堅どころが活躍の場を求めて移籍、結果的に戦力が低下するというパターンです。
③これが世に言うビックリ枠で、上位進出も夢じゃない戦力を有しながら、監督VS主力選手、クラブVS監督、選手VS選手等様々な対立が巻き起こり、時にサポーターまで参戦することで収拾がつかなくなり大炎上の末落ちるというパターンです。

清水エスパルスは、過去に一度J2へカテゴリーを替えたことがあります。
上の事例で言うと、③と言いたいところですが、どちらかと言うと②に近い③と考えます。
もちろん、監督VS主力選手の対立はあったのですが、前年途中までの長期政権による弊害で中堅どころが活躍の場を求めて移籍し十分戦力が低下しており、薄くなった戦力をさらに対立で消耗した結果と認識しています。
J2から初めてJ1へ上がってきたクラブならまだしも、何年もJ1を戦ってきたクラブは、①で降格することはまずないです。
しかし、②や③は常にどのクラブにも身近な存在であることを忘れてはいけません。
J2へ降格したチームをデスる人とかいますが、人を呪わば穴二つということわざを胸に刻んでもらいたいです。


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