清水エスパルスシンクタンク

清水エスパルスの試合内容以外の部分、会社の姿勢や選手監督スタッフの評価などを文化人類学的なアプローチで語る。

カテゴリ: ⑤静岡におけるサッカー文化(JIMOTO)

結果が分かっていても面白かった。

 

<試合の所感>

ボール回しのテンポは遅いが、パスが足元に収まっており、アバウトなボールが少ない。

展開がダイナミックでロングボールを蹴り込むシーンが多かった。

ミスが少ない。しかも、その少ないミスをお互いに見逃さない。

球際の厳しさは今より厳しい。

お世辞ではなく、市川選手の攻め上がりは脅威。

逆にアレックス選手はあんなもんじゃない、ジュビロ磐田の戦術は見事。

 

<個人的な感想>

みんな若い。

昔沢登さんがゴトビさんを批判した理由がよく分かる。

このチームはサイド攻撃が長所だけど、沢登選手やサントス選手にボールが渡ると久保山選手か安永選手が下りてきてパスを受ける。つまり、敵がサイドに寄ると真ん中を効果的に使うということで戦術の幅がある。

ゴトビさんは、FWが下りてくることを嫌った。

それは、サイドから攻撃するなら当然FWは真ん中にいるべきという基本に忠実な考えだけど、理論先行であり沢登さんは実体験に基づき意見を述べている。

両者は折り合いが悪かったと考えるが、それは目指す部分が似ていたのに、思考方法が違ったためなのだと感じた。

ジュビロ磐田は当時控えも含めて日本人で構成されていたのに驚いた。

全盛期なので代表クラスの選手が沢山いる位の認識はあったが、まさか外国籍選手を使っていなかったとは思わなかった。

まあ、中山選手&高原選手を超えるFW呼ぶとかどれだけ費用掛かるのか想像つかないですけどね。

 

<まとめ>

結果的に栄冠はジュビロ磐田に転がっていったけど、両チームとも完成されており静岡贔屓目線が無くても良い試合だった。

そして、この凛として張りつめた空気感、緊張感が静岡ダービーなのだと感じました。

いつの日か、またジュビロ磐田と優勝を懸けた決戦をしたい。

2020年2月9日マリナートにて開催。

主旨:新スタジアム建設に向けた課題及びどんなスタジアムをどのように建てるか。
<内容>
①課題
現状の日本平スタジアムでは、国際試合やACLの試合、天皇杯準決勝以上の試合を開催することができない。※4万人以上入るスタジアムが必要となる。
また、2019年J1リーグの来場者数の平均である約2万人を超えることが物理的に不可能である。
※日本平スタジアムは緩衝帯を作ると約18000人が限界。
屋根で観客席を覆う、洋式トイレやワイファイの完備、ボックス席の整備等、サッカー協会の推奨するスタジアムにするため、日本平スタジアムを改修すると新スタジアムが建つ位の整備費が必要になる。
②理想のスタジアム像及び建設手法
映画館やショッピングモールを併設、スタジアム内にレストランや託児所があり、会議や商談が出来る等週末以外サッカー以外の利用を前提としたスタジアムを作ることが世界の潮流であることを説明された。
また、理想とする建設方法としてガンバ大阪の本拠地吹田スタジアムの例を挙げ、法人や個人の寄付金で建てることができれば良いとの提言を得ました。

<感想>
期待していた話とは違ったが、日本平スタジアムを本拠地とする限り清水エスパルスが世界を目指す線は無いことがチームの戦力ではなく施設の規模ではっきりと明示されたことは勉強になりました。
また、新スタジアム建設が、清水エスパルスのためでなく地域経済活性化のためになるというアプローチでないと、静岡市または静岡県の行政を動かすことは出来ないと感じました。
良い勉強になりました。

 

昔は、冬の選手権と言えば静岡における正月の季語でした。
しかし、久しく優勝から遠のき関心もあまりなくなってきたのが現状だと感じています。

 

私自身関心が無かったですが、偶然試合を観ることになり、しかも決勝戦らしい気合いの入った良い試合だったため、魅入ってしまいました。
そして、再び静岡の地にサッカー王国を築くため、できることからコツコツと取り組むことは大前提ですが、今この決勝戦の舞台に立つことは出来ないと感じました。

 

その理由は、チームの戦術や全国から良い選手を集めるだけでは、決勝戦に進めないと思わせるとても優れた組織力に支えられたチームだと感じたからです。
青森山田高校は中学→高校に渡る巨大な組織(全国、地域のプリンスリーグと県リーグ全てに所属)を武器に、全国(世界)から集めた選手を総当たり的に育成することで安定した戦力を維持しています。
また、流経大柏高校は分析班と呼ばれるフタッフを抱え、試合中にスタッツを分析し戦術を修正する組織を育成しています。

 

プロのクラブなら、↑のような組織作りは当然行っていますが、アマチュアのしかもユース世代で、このような組織を持つのはズルいと正直思いました。
昔なら砂浜ダッシュなど地獄の猛特訓やチームの色(戦術)で優劣がついたため、指導者(監督)の方針が勝敗の行方を左右しました。
しかし、この試合を観て、現在高校サッカーで優勝するためには「一人の天才選手」や「名将と呼ばれる経験豊かな監督」だけでは叶わないという現実を突き付けられました。

 

近年清水エスパルスの育成世代は、選手を集める方法から選手の食生活、基礎体力作り等、優れた育成のノウハウを持っています。
しかし、静岡の地に大きく樹が育つためには肥沃な土壌が必要であり、その土壌は高校サッカーにあると思います。

私個人は、サッカー王国を「全国レベルの強豪校が静岡にたくさんある状態」と定義しています。
なので、ゴトビさんの時代に少しだけ企画された、高校のサッカー指導者を清水エスパルスの練習に招くという試みを、今一度再開してくれないかなと思う次第です。

 

11/24(土)ヴィッセル神戸戦 チケット転売について

10月28日(日)の後援会員先行販売開始以降、多数のお問合せを頂戴している11月24日(土)ヴィッセル神戸戦のチケット転売についてお知らせいたします。
~清水エスパルス公式HPより抜粋~

後援会に対する先行発売が、このような形で公式HPをにぎわすことになるとは思いませんでした。
高額転売できるような価値のある試合を清水エスパルスが提供できることを切に願う反面、地域に根差したサッカー文化を担うクラブを目指す清水エスパルスにとって対極に位置するクラブであるヴィッセル神戸との対戦で、このような事態を清水エスパルスを後援するはずの組織がやらかすというのは皮肉だと感じました。

とにもかくにも、ホーム最終戦は満員のスタジアムで戦うことになりました。
バルサ化を目指すビッククラブに対して、(あえてサッカー王国とは言わず)日本のサッカー処の一つである清水が、その地域の力を結集して戦うという構図はとても燃える展開で、
クラブの理念としても絶対に負けられない戦いになります。


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【「
SHIMIZU S-PULSE INNOVATIN Lab.」概要】
エスパルスのもつ経営資源を活用し、ファンの皆様およびパートナー企業の皆様に、これまでになかった体験を届け、新たなコミュニティ構築のアプローチと地域活性化のためのビジネス創造を目的として、革新的なアイディアを募集し、エスパルスを通じたサッカークラブならではの街づくりを再構築するプログラムです。

【日 時】
日 程: 2018年10月31日(水)
時 間: 18:30~20:30
会 場: エスパルスドリームプラザ1Fエスパルススクエア(静岡市清水区入船町13-15)

【内 容】

DJ克馬さん司会で関係者含め約50名程度集まりました。

 

トークセッション概要
(山下修作 Jリーグマーケティング専務執行役員×左伴繁雄 エスパルス代表取締役社長)

(社長になってからの)この4年間で清水という地域の伝統を磨く作業をした。

具体的には、地元企業のスポンサー獲得と育成世代の強化を中心とした清水エスパルスの幹を太らせる作業だった。

しかし、Jリーグのトップ(アジアの頂点も視野)を目指すとなると、今まで積み上げた土台から突き抜けた伸びるものが必要になる。

この「SHIMIZU S-PULSE INNOVATIN Lab.」により、外部の力を借りて更なる高みを目指す。

 

各チーム成果発表の概要
  1)Stadium Betting(参加チーム :TEAM ISM)
  ・スタジアムで(得点者、勝敗など)ベットして得たポイントでサービスを受ける。

・スタジアムで味わう不可実性を射幸性と置き換えてリピーターを増やす企画。
2)Orange Reframe Platform(参加チーム :清水みかんルネッサンス)
・アプリでゲームを行いコインを稼ぎ、スタジアムや周辺のみかん園地でサービスを受ける。

・ゲームで得たコインが清水エスパルスの提供するサービスと繋がり、結果的にスタジアムへ来る動機が増える狙いがある。

3)スポーツライフサイクルマネージメント(参加チーム :シズオカスポーツマネージメント)
・成長期の子供を管理するアプリサービスにより、運動能力の高い子供の情報を清水エスパルスに還元する。

・成長期の子供に運動させすぎると成長に栄養が回らないという生理学的な問題点の解消を進めることで地域スポーツからの底上げを図る。

4)UGCを活用したSNSマーケティング(参加チーム :PSI)
・ユーザーが写真を勝手に加工できるサービスを提供することでSNS上で清水エスパルスをビッククラブにする。

・クラブが提供する写真を加工できるサービスを提供することで、クラブ発信でないユーザー発信でのブランド構築作業をする。

・知名度が上がることでの副次的効果を効率よく得るためのサービスとも言える。

5)キャッシュレスサービス(参加チーム :チームイベレジ)
・ユーザーの利便性を上げながら、経営判断の材料となる情報を集める。

・スタジアム内のキャッシュレス化、チケットレス化を行うことでユーザーがスタジアム内でどのような行動を取るか見える化する。

・例:食べ物や物販をアプリで購入し、屋台へは受け取りに行くだけにする。

 

2時間たっぷりと清水エスパルスの未来予想図を聴かせてもらいました。

個人的には、後ろに高木純平社員と杉山浩太社員が居たことで集中力を保つのが大変でした。

また、牧田市議と深澤県議も来場していたことから、様々な分野へのアプローチを考えていることが伺えました。

内心チームの成績が良い時期に発表出来て良かったと思っています。

今後いくつのアイデアが実現できるか、まだ分からないことありますが4つ位は実現して欲しいものです。

 

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