清水エスパルスシンクタンク

清水エスパルスの試合内容以外の部分、会社の姿勢や選手監督スタッフの評価などを文化人類学的なアプローチで語る。

カテゴリ: ②選手の言葉、行動に対する評価考察

北川航也選手 SKラピード・ウィーンへ完全移籍決定のお知らせ

夏で移籍するのは既定路線だったので、そのこと自体で驚きは全くありませんでした。
2019年シーズンを20試合6得点と期待外れだった以外は、想定の範囲内でした。
今年トップ5を目指すクラブにとって、チケット代を値上げし、積極的な補強を行った負担を軽減すると同時に、夏の補強で更にCB2人FW1人を獲得する軍資金となったであろうと考えます。
まさか、北川航也選手の移籍金推定2億円を全部投じたとは思いませんが、財布が分厚いことを見せることで交渉が有利に進めたのだろうと想像します。

北川航也選手の清水エスパルスに対する感謝の気持ちは、胸を打つものでしたが個人的には還ってこないで欲しいです。
その本意は、G大阪からバイエルンミュンヘンに行ったFWとか、C大阪で天才と呼ばれた彼のように何となく海外移籍を経験し、古巣が大枚をはたいて買い戻すような事態に陥らないことを祈るからです。

最後に、清水エスパルスの育成育ちで海外移籍へのモデルケースを見せたことは評価したいです。
私の悪い予想が外れ、欧州で大暴れして清水エスパルスの名前を海外で高めて欲しいです。



兵働昭弘選手 現役引退のお知らせ

【兵働昭弘選手コメント】
『私、兵働昭弘は、今シーズン限りで引退することを決断いたしました。たくさん笑って、たくさん喜んで、たくさん悔しがって、時には泣いたサッカー人生。14年間プレーできたことを嬉しく思い、誇りに思います。充実感に満ち溢れた、幸せな現役生活でした。
清水エスパルス、柏レイソル、ジェフ千葉、大分トリニータ、水戸ホーリーホック、ヴァンフォーレ甲府と、たくさんのチームにお世話になりました。そこでのプレー、出会い、交流は私を成長させてくれ、財産になり、最高の宝物になりました。各チームのスポンサー様、チーム関係者の皆様、友人、ファン・サポーターの皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。
現役をスタートさせ、7年間在籍した清水エスパルスで引退することができて、今、本当に幸せです。皆さんに支えられ、ここまで来ることができました。ありがとうございました。チームメイトと共に、目標に向かって戦った時間は最高の時間でした。素敵な仲間と共に過ごした日々は、一生忘れることはありません。そして、自分の決断を尊重してくれ、一番近くで常に寄り添ってくれた家族にも感謝の気持ちでいっぱいです。
2005年にキャリアをスタートさせてから、鳥肌が立つような素晴らしい試合を経験したり、満員のスタジアムでゴールを決めたり、リーグ優勝を経験したり、良い経験をたくさんしました。その反面、病気、ケガをして離脱したり、降格を経験したり、仲間との別れもあり、辛い経験もたくさんしました。その度に、皆さんに励まされ、勇気づけられ、ピッチに戻ることができました。皆さんの存在が、何度も私を奮い立たせてくれました。人に恵まれ、人に支えられた最高の現役生活でした。全ての時間、経験が特別で、夢のようでした。夢のような楽しい時間に終止符をうち、来年から新しいチャレンジをしていきたいと思います。本当にありがとうございました』
~清水エスパルス公式HPより抜粋~

キャプテンと言えば、私の中ではこの人のことを指します。

また、「清水の光」と言えば、私の中ではこの人のことを指します。

2010年シーズンの移籍から、8年に渡る長い旅の末清水エスパルスに復帰してきた兵働選手ですが、今シーズンの入団時点で清水エスパルスでの引退→フロント入りまで既定路線だったとはいえ、やはり発表されてみると寂しいものです。

タイトルを取れなかったとはいえ、長谷川政権下の6年は清水エスパルス史上最も華のある時代だったと考えています。

それは、地元出身のサッカーエリートで清水エスパルスの元中心選手が監督として崩壊寸前だったチームを救うために(火中の栗を拾うために)還ってきたという物語性と、2005年入団の兵働選手を中心とした選手達の成長(世代交代)をスタジアムに訪れる観客が共に体感できたところにあると感じています。

兵働選手には、あの時代を知る者として、今後も清水エスパルスというクラブに関わって頂ければと私は思う次第です。

とにもかくにも、兵働選手長い間お疲れ様でした。

そして、セカンドキャリアの成功をお祈りします。

最後にこれは蛇足ですが、私は去年の杉山浩太(現株式会社エスパルス社員)の引退セレモニーを忘れていません。

清水エスパルスの選手は「記念」とか「決勝」とか普段と違う位置づけの試合になると力を発揮できない傾向にあるので、今回は北川選手の悔し涙とならないことを切に願います。


「クリスラン選手 帰国のお知らせ」

https://www.s-pulse.co.jp/news/detail/41265/ 

クリスラン選手が10月20日広島戦にて負傷したケガの治療のため、昨日ブラジルに帰国しましたので、お知らせいたします。

なお、本人よりコメントが届いております。
「今シーズン最後までプレーすることができないことは残念ですが、清水エスパルスで仕事をするチャンスをいただいたことには、とても感謝しています。
選手、スタッフの皆さん、残りのシーズンも良い試合をして、目標に向かって頑張ってください!チームの活躍を願っています。
そして、サポーターの皆さん。今シーズンより加入した私を、良いときも苦しいときもサポートしていただき、ありがとうございました!
私はケガの治療でブラジルに帰りますが、ブラジルよりエスパルスの成功を心から祈っています」
~清水エスパルス公式HP2018.10.25発表~



帰ってこない人の挨拶のような気がするけど、クリスラン選手は期限付き移籍のため、怪我して戦力にならない選手にお金を払う理由は無いので、まあ仕方ないかなとも考えます。

ただ、これは考え方ですがクリスラン選手を保有しているSCブラガ(ポルトガル)は、クリスラン選手を戦力として計算できずトンデラ→仙台→清水と毎年期限付き移籍させているのも事実です。

そんな中怪我で8ヶ月サッカーができないとなれば、現在クリスラン株は暴落していると思って間違いありません。

つまり、今なら完全移籍で買い取れる可能性があると考えます。

もちろん、(来年夏くらいまで復帰できないため)清水エスパルスにとってリスクも大きいですが、来期から外国人枠の拡大がほぼ確実に行われるため、どこのチームも助っ人外国人の確保に熱心になることが予想されるわけで、外国人ガチャに頼るより清水のサッカーに馴染んでいるクリスラン選手を継続雇用する方が安上がりではないかという考え方もありかなと思う次第です。

今シーズンの外国人枠選手は、概ね期待に応えているため金銭的な折り合いさえつけば全員継続だと思っていましたので、どう転ぶのか興味深く見守りたいです。

クリスラン選手、今シーズンはお疲れ様でした。

「Adeus,Crislan!Até a próxima☆」

 

個人的には、六反選手の「エリアの外やゴールエリアから離れることが増えてきた。~中略~そういうプレーでディフェンスラインや、チームの流れができればと思う。」

との発言に注目したい。

 

清水は、比較的堅守速攻で上位を狙ってきたので、GKが組み立てに参加するという光景を見たことがなかった。

しかし、今年でいうと横浜FマリノスがとんでもないハイラインでGKもガンガン上がるという無鉄砲なサッカーを始めたし、ポゼッションの上手いチームはバックパスで相手を崩すプレーもできるので、GKによる組み立て参加は清水エスパルスが一段上のレベルを目指すためには必要なことかもしれないと感じました。

 

まあ、チームの状況が良くないと何やっても叩かれがちですが、勝ち試合のコメントでこういうポジティブなことを話すのは、メディアコントロールとしても良いかなと感じました。

実際、試合を通じて数回六反選手がポジションを高くしたシーンが見られたので、なんかマリノスみたいだなって思っていましたが、意識して行っていたとは考えませんでした。

 

 

キャプテン(竹内選手)

「サポーターに感謝したい。残念な気分で帰すわけにはいかない。」など観客に対する責任感をコメントで示してくれたことに感謝したい。

「選手はお互いを見ながらたっていた。」→これは今年変わったなと思った点で、相手を指さしたり、「こっちにボールを放れ。」などジェスチャーを多くしていた。

 

GK六反選手

「自分たちのサッカーは間違っていないと確認できる試合になったと思う。」→これは重要で、自身が無い選手は能力以前の問題と昔アルディレス監督が言っていました。

「サポーターも足取り軽く帰ることができるようなものになったかなと思う。」→本当に今後の躍進を確信して帰ることできました。

 

FWクリスラン選手

「個人的にはPKを外してしまったし、最後の10分くらいは疲れが出てしまった。シュートがポストに当たったこともあった。」→総括としては、その通りだと思った。

それと、北川選手に比べ動きが鈍かったように見えたけど、疲れが出たというのはスタミナ不足ではないかなと感じた。

身体が出来ていないと思わざるを得ない。

 

MF石毛選手

正直、先発と聞いた時驚きと不安が先に頭をよぎった。

しかし、彼は試合の出来を50点くらいと答えた。

岡山で学んだという、「相手のセンターバックからサイドバックにボールが出るところでまず狙って、サイドハーフに出されても取りに行くし、後ろに戻されても追いかけるというような、2度追い、3度追いは岡山でずっとやってきたこと。」→素晴らしい出来だと思った。

 

DF立田選手

初めてのJ1とは思えない出来で、「「楽しめたな」と感じた。」という彼のコメントからも、大成するのではないかという期待を伺わせる。

併せて右SBでの起用を、「巡ってきたチャンスを掴むという意味では、前向きにやらなければいけない。」とコメントするところに、ユースの先輩との違いを見せたと感じた。

 

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