清水エスパルスシンクタンク

清水エスパルスの試合内容以外の部分、会社の姿勢や選手監督スタッフの評価などを文化人類学的なアプローチで語る。

2020年02月

一応、ホーム開幕戦を前に大量失点した場合の予防線として、試合の熱量を高めると噂のブーイングについて解説します。 

選手や審判も血の通った人間であるため、緊張や興奮により正常な判断をできなくなる場合があります。特に真剣勝負の場では、平常心を保つだけでも大変です。そんな時、ブーイングを浴びせられると萎縮し消極的なプレーをしたり、ブーイングした側に寄った審判を下すという事案が起きることがあります。多分、ブーイングを推進する人々は前述の効果を期待し、試合を有利にするためにブーイングをしていると推察します。中には、ただ単に自分の意向に沿わない審判、選手、試合結果に対するストレスを発散しているだけの輩や自称サポーターもいるでしょうが、そのような自己中心的な意見は論外です。

 

私は、日本平スタジアムの一体感というか声援は好きですが、ブーイングに対しては一貫して否定的な姿勢です。まあ、お金を出して観に来ているのだから何を叫ぼうが自由だろうという社会性の無い大人もいますが、日本平スタジアムは公共の場でありスポーツは興行である反面、教育や福祉、地域経済の活性化等多面的な役割を持っています。なので、独善的な発想でチームの勝利のためという美名の元にブーイングをするという行為は、クラブ経営にとってマイナスであると考えます。

 

とは言え、人間は感情を持った生き物なのでお行儀よく座っているばかりではストレスを溜めてしまいます。そんな方には、スタジアムに行かないという選択肢をお勧めします。理由として、選手は個人事業主であり気にくわなければ退団するという選択肢があります。なので、ブーイングしてもしなくても辞める時は辞めます。また、クラブはブーイングの嵐が巻き起こっていても満員のスタジアムなら何も改善しないはずです。なぜなら、試合は興行であるからです。つまり、ブーイングすることが状況の改善と結びつくことは無く、客足が遠のくことが初めて状況を変える一助になるからです。

 

ホーム開幕戦前にダウナーな話ばかりしていますが、一番恐れるのはゴトビ監督時代のような、こちらがボールを保持している状態でのブーイングという今にして思えば理解し難い状況になることです。

勝っても負けても安全で楽しいサッカーライフを送れることを切に願います。

 

もうすでに満員に限りなく近いと評判ですが、一応宣伝しておきます。
この試合ではJリーグ開幕を記念して、ご来場の方 先着17,000名様に「特製卓上カレンダー(非売品)」をプレゼントいたします!

https://www.s-pulse.co.jp/news/detail/44473/200215_2

 

2020216日のルヴァンカップ予選第一試合で川崎フロンターレに5-1で敗れ、地元紙には「大敗」の2文字が躍る一方、現地観戦組からは期待が持てる試合内容だったとの情報もあり、結局どう判断したら良いか悩む人も多いかと考えます。

 

結論を先に言うと、今年はリーグ戦5位以内&カップ戦は準決勝まで行くのが最低限の目標だと考えています。

つまり、躍進するための準備は十分に整ったシーズンだと思っています。

資金面では、前社長である左伴さんがサポーターの非難の雨を掻い潜り値上げしたチケット代や、昨シーズン中盤から様々な形でスタジアム観戦の価値を上げようとする取り組み、そして今までアンタッチャブルだった2Fゴール裏のチケット確認等、スタジアムが生み出す価値を絞り上げるような努力をしています。

併せて、昨シーズンの夏の補強から一貫して足元の上手い選手を獲り続けており、うがった見方をすれば2020年シーズンに向けた準備をしていたようにも見えます。

また、ゴトビ監督や大榎監督が実現できなかった超攻撃的なサッカーで優勝してしまった横浜Fマリノスからコーチ&スタッフを譲り受けており、ゴトビさんや大榎さんの時は我慢できなかったサポーターも二匹目の泥鰌狙いで我慢するのではないかという読みもあります。

 

纏めると、資金面でのバックアップと選手&監督の意思統一ができいる今、結果を求めるのは当然だと考えます。

 

2020年2月9日マリナートにて開催。

主旨:新スタジアム建設に向けた課題及びどんなスタジアムをどのように建てるか。
<内容>
①課題
現状の日本平スタジアムでは、国際試合やACLの試合、天皇杯準決勝以上の試合を開催することができない。※4万人以上入るスタジアムが必要となる。
また、2019年J1リーグの来場者数の平均である約2万人を超えることが物理的に不可能である。
※日本平スタジアムは緩衝帯を作ると約18000人が限界。
屋根で観客席を覆う、洋式トイレやワイファイの完備、ボックス席の整備等、サッカー協会の推奨するスタジアムにするため、日本平スタジアムを改修すると新スタジアムが建つ位の整備費が必要になる。
②理想のスタジアム像及び建設手法
映画館やショッピングモールを併設、スタジアム内にレストランや託児所があり、会議や商談が出来る等週末以外サッカー以外の利用を前提としたスタジアムを作ることが世界の潮流であることを説明された。
また、理想とする建設方法としてガンバ大阪の本拠地吹田スタジアムの例を挙げ、法人や個人の寄付金で建てることができれば良いとの提言を得ました。

<感想>
期待していた話とは違ったが、日本平スタジアムを本拠地とする限り清水エスパルスが世界を目指す線は無いことがチームの戦力ではなく施設の規模ではっきりと明示されたことは勉強になりました。
また、新スタジアム建設が、清水エスパルスのためでなく地域経済活性化のためになるというアプローチでないと、静岡市または静岡県の行政を動かすことは出来ないと感じました。
良い勉強になりました。

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