早くも監督解任を叫ぶ声が聞こえる中、開幕以来リーグ戦で未だ白星のない清水エスパルスですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
ぶっちゃけ仕事が忙しくてJリーグどころではありませんが、監督解任するとチームの成績が上向くという神話を否定するためにこの駄文を書きます。

 

ここ十年で清水エスパルスにおけるシーズン途中での監督交代劇は下記の2例しかありません。
2014年ゴトビ監督解任→大榎監督就任
ゴトビ監督6勝8敗3分(勝ち点21)
大榎監督4勝10敗3分(勝ち点15)

 

2015年大榎監督辞任(事実上解任)→田坂監督就任
大榎監督4勝12敗6分(勝ち点18)
田坂監督1勝7敗4分(勝ち点7)

 

当時は、ゴトビ長期政権の悪い部分(戦術および選手起用の固定化)が顕在化し、相性の悪い相手には手も足も出なかったうえに、比較的相性の良い相手も徐々に対策を講じるようになり、結局どこにも勝てない負のサイクルに陥っていました。
その後、大榎監督のショック療法で一時的にチームが活性化しましたが、ゴトビ戦術に慣れきった選手達の戦術理解力は極端に低く、大榎監督の新戦術に馴染むことなくチームは急速に崩壊、結局田坂監督が詰め腹を切らされたような形になってしまいました。
 

ゴトビ監督は2011年に就任したので、2011年~2015年の5年間に起きたこの一連の騒動は教訓として大きく2つの事実を明確に伝えています。
1)長期政権は選手の戦術理解力を奪う。
2)戦術の急激な方針転換は現場を混乱させる。

 
まだ、ヤン監督は2年目なので長期政権とは思いませんが、現在清水エスパルスはトップ5に食い込むため、無理にショートパスを繋ぎ中央からゴールを目指すサッカーを志向しているように見受けられます。
特に、両サイドバックが高めにポジションを取る割に中央へのカットインを多用したり、FW北川選手がボールを落としてそこを金子選手(エウシーニョ選手)が拾うという攻撃を良く見ます。
昨シーズンは、もっとシンプルにボランチでボールを奪い、そこから敵DFラインの裏へ縦パス一本でゴールを目指しました。
どちらが良いとか悪いとかいうつもりは無いですが、戦術を一新すると馴染むのに時間がかかるということです。
 

では、どこまで待てるのかという話になるのですが、私の中でトップ5を勝ち点55と想定していますので、あと4試合くらいは内容は上向いているけど結果が伴わない状況で引き分け&負けが続くのではないかと考えます。
とはいえ、今週末は静岡ダービーとなりますので、戦術とか関係なく根性のあるところを魅せてもらいたいです。