まずは、鹿島アントラーズに関わる全ての人々に対して、本当に心からおめでとうと言いたいです。
AFCチャンピオンズリーグ優勝おめでとうございます。
日本からアジア、そして世界を舞台に戦えるクラブは世界で数えるほどしかありません。
偉大な業績として、歴史に名を刻んだことは間違いありません。
今回の優勝関連の記事等見ていると、鹿島アントラーズというクラブの特徴を体現したことで優勝を成し得たことが良く解ったので、後学のために記事にまとめようと考えました。

 
1)クラブはタイトルを獲ることで成長するという考え方。
私の考えでは、5億円の移籍オファーが着たら選手を売ることがクラブ経営としての正しい姿勢だと信じていました。
しかし、鹿島アントラーズは今年夏の移籍で昌子選手に対して、クラブとして(タイトル獲得に)必要なので残って欲しいと説得しました。
(優勝賞金より高額な)一時所得に目が眩まず、タイトルを獲るという目標から逆算して必要な人材を確保するという考え方に感銘を受けました。

 
2)リーダーは居ても王様はいないチーム。
チームに根付く献身の姿勢は、敵ながら本当にスゴイと感じました。
並みのチームなら、助っ人外国人、ベテラン、生意気な若手等、守備をサボったるなどチームプレーに徹することができない選手もいる中で、鹿島アントラーズの選手は必ずボールを追いかけ、敵から奪うためのプレスを諦めませんでした。
※特にアウェー準決勝の逆転勝利は鳥肌が立ちました。
また、他クラブだと優遇されがちなベテラン選手に対しても、フラットに戦力として評価している姿勢もなかなかできるものではないと考えます。

 
3)鹿島アントラーズのユニフォームを着て試合に出るという意味。
勝つためならルールの許す範囲で何でもやる姿勢を実行できるクラブはそうは無いです。
例えば、ACL決勝戦の第二試合アウェーで、鹿島アントラーズはひたすらボールを敵陣内に返し続けました。
ホームで2−0の勝利を収めているため、引き分けなら優勝できるという状況を活かした戦術です。
また、ACL決勝トーナメントで連戦が続く中、鹿島アントラーズはセレッソ大阪戦と柏レイソル戦の2回、主力全員入れ替えという荒業を仕掛けました。
主力を数人休ませるとか中途半端な采配をせず、ACLを目標にしているという強い意思表示をしました。
クラブとして、タイトルという結果を残すために何ができて何を捨てることが許されるかを、現場だけでなくクラブ全体で共有しているからこそ、このような戦術が使えるのだと考えます。
※その2試合とも入れ替わった控え組の活躍は予想外でさらに驚かされました。

 

<まとめ>
良い選手、良い監督を集めることで結果が残せることもあると考えます。
しかし、鹿島アントラーズはそういうミクロな視点でチームを組み立てておらず、クラブとしての目標(タイトル獲得)から逆算してチームを組み立てていることが、今回ACLという大きなタイトルを獲ったことで鮮明に浮かび上がったように見えたため、このような記事に起こすことができました。

 

サッカーというポーツはミスの数を競うスポーツなので、100%ミスが起きないということは無いと思っています。
※風間さんは90分間ボールを保持することを理想としていますけど…。
したがって、タイトル獲得を目標としてチームを組み立てるリスクは本当に大きいと考えます。
こういう攻めたクラブ経営がなぜできるのか、その辺りの理由が分かれば二匹目の泥鰌ならぬ「二匹目の鹿島」になれる可能性はあります。

 

最後に、清水エスパルスは鹿島アントラーズのような哲学でクラブを経営した場合、すぐに瓦解すると私は考えます。
その理由を端的に言うと、清水エスパルスは試合内容に対する拘りが強すぎるためです。
※その拘りは清水エスパルスの良さであるとも言い換えられますが、この場合やり方が向かないと考えます。

 

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